学生にとって学割サービスは是非フルに活用したいものです。ただ学割といってもそのサービス内容は様々であり、今回は主に交通機関で受けられる学割サービスについて解説します。鉄道などで学割を利用するためには、学割証の提示が必要です。
ここでは、学割証の申請方法や利用方法について紹介します。さらには、日帰り旅行のメリットについても取り上げます。
そもそも学割とは
学生割引の略称である学割は、学生を対象にした各種の割引サービスのことです。多くの学生は保護者の経済力に頼って、学校へ通ったり生活したりしています。そのため、経済力がまだ未熟である学生を対象とした割引制度が必要となったのです。
学割は主に交通機関を対象としていることが多く、この制度を活用して実家に帰省したり旅行を楽しんだりする学生が少なくありません。ところで、交通機関以外でも学割制度を採用するサービスや施設は少なくありません。
例えば、今や1人1台の時代となった携帯電話では、各会社で様々な学割プランを設けています。それ以外でもコンピュータのソフトウェアや、様々な娯楽施設でも学生用の価格を提示しています。やはり経済力が未熟である学生に購入してもらう目的で学割を設定していますが、将来社会人になる彼らを優遇することで継続的にサービスを利用してもらいたいという意図があります。
学生割引乗車券について
交通機関における学割といえば、鉄道をイメージする人が少なくありません。鉄道に関する学割は、主に学生割引乗車券と通学定期乗車券がありますが、ここでは学生割引乗車券について述べていきます。学生割引乗車券は、鉄道事業者から指定を受けた学校の学生のみが対象となります。
ここでいう鉄道事業者とは、JRと一部の私鉄となります。またどの乗車券も学割の対象になるわけではなく、利用区間の片道の営業キロが101キロ以上ある場合に適用され、運賃が2割引に設定されています。ただし、特急券やグリーン券や寝台券などは、学生割引の対象とならないことは知っておくと良いです。
例えば、新幹線を利用した場合、乗車券分は学割の対象となりますが、特急料金分に関しては学割の対象外となるのです。学生割引乗車券の有効期限は発行年月日から3か月間です。ただし、卒業が迫っている場合は、その学校に所属している期間までが対象なので注意が必要です。
鉄道以外の交通機関ではどうなのか
ところで交通機関における学割サービスは、鉄道以外にはないのかという疑問を持つ人もいるかもしれません。飛行機の場合は、年齢制限による割引制度を採用している航空会社が多いです。例えばJALやAIRDOなどが実施するスカイメイトでは、満12歳以上から26歳未満までを対象に航空運賃を割引しています(2018年6月現在)。
学割ではありませんが、ほとんどの学生がこの年齢層に所属しているため、実質的に学生という身分で割引の恩恵を受けることができます。高速バスの場合、路線によって学割サービスを受けられることがあります。対象路線であるかはバス会社の窓口で確認する必要がありますが、時刻表などからでも確認は可能です。
ちなみに夜行高速バスでは、学割運賃が設定されている路線が多いとされています。また、フェリーの場合、長距離航路であれば2等席が学割の対象となることがあります。
学割の申請方法
鉄道等で学割のサービスを受けるためには、学校から発行された学校学生生徒旅客運賃割引証(学割証)が必要となります。もともと学割証とは、JRなどから指定の学校にあらかじめ配布される書類です。学生は所属する学校の事務局などに出向いて、発行のための申請手続きを行います。
申請方法は各学校で異なりますが、場合によっては学割証の利用目的を書かなければなりません。休暇や所用での帰省や家族との旅行、学校が認めた行事への参加など、発行可能な使用目的があることは知っておくと良いです。
学校は、学生からの申請を受けて学割証を発行します。申請から発行までの期間は学校によって異なります。そのため、旅行の日程に間に合うように、余裕をもって申請しておくことをおすすめします。先述した通り、学割証は各交通機関から学校へ配布される仕組みなので、学校に届く枚数には限りがあります。
学校にもよりますが、学生1人が利用できる学割証には制限があることは知っておきましょう。ほとんどの場合、1年間で何枚という制限が多いです。
学割の利用方法
学校から発行された学割証を持参して乗車券の購入を行います。JRの場合はみどりの窓口などで購入手続きを行います。基本的に有人の窓口で手続きを行うため、自動券売機では購入できないので注意が必要です。通常学割証があれば切符を購入することは可能ですが、不安であれば学生証を持っていくと安心です。
ちなみに、新幹線など特急に乗車する場合、検札時に学生証の提示が求められることがあります。そのため、旅行時には学生証を携帯することをおすすめします。
日帰り旅行のすすめ
日帰り旅行の良いところは、大きな荷物を準備することなく気軽に出かけられることです。週末を利用して日帰り旅行に出かける人も少なくありませんが、土曜日に旅行に出かけて、日曜日はゆっくり家で休むというスタイルが可能です。
旅行の疲れを週明けまで引きずることがないことも、日帰り旅行のメリットかもしれません。また、日帰り旅行ならば、宿の予約を取る必要がないため、思い付きで出かけることができます。鉄道を使って旅行する場合、新幹線などの特急が充実していることから、日帰りでも遠くまで出かけることは可能です。
東京出発の場合、関東地方だけではなく、仙台などの東北地方をはじめとして、京都や大阪なども日帰りで行くことが可能です。週末何しようか迷ったら、思い付きで日帰り旅行するのも面白いでしょう。
日帰り旅行でも学割は使えます
学割で日帰り旅行すると、何かもったいないという気になる人もいるでしょう。しかし、新幹線など特急列車が数多く運行されている現代では、学割を利用して旅行するとお得感を感じることが少なくありません。また、冒頭で述べた通り、学割は交通機関だけが対象ではありません。
人気の遊園地や水族館など、学割サービスを提供している施設は増えています。学割サービスをフルに活用して、思い切り日帰り旅行を楽しんでみましょう。なお、後から学割が使えたと知って後悔しないためにも、利用できる施設はあらかじめチェックしておくことをおすすめします。